メダカの成魚を育てていくのはカルキ抜きの水がいいとされていますが、卵は水道水がいいとされています。今回はメダカの卵を本当に水道水を使ってしまって大丈夫なのか紹介していきます。
水道水で孵化するのか
実際にカルキを抜いていない水道水で孵化を試みると、無事に孵化してくれました。
筆者の感覚的には、ほとんどの卵が孵化しており、孵化率が極端に悪いとは感じていません。
水質でみる孵化率
筆者の感覚だけではなく、実際に行われた実験でメダカの卵の孵化率をみていきましょう。
出典:魚類の繁殖・稚魚の生育試験による下水処理水の安全性評価に関する研究より引用
3つの水質で比較
・塩素処理水(水道から出てくる水)
・担体処理水(塩素処理しておらず、微生物が自然発生した水)
・2 次処理水(塩素処理していない下水道の水)
3つの水の中でメダカの卵の孵化の比較をしてみましょう。
孵化率の違い
それぞれの水での孵化率をみてみると、
・塩素処理水…82.4%
・担体処理水…49.3%
・2 次処理水…12.2%
という結果になりました。なんと、塩素処理水が圧倒的に孵化率が高いという結果になりました。
塩素処理水とコントロール水の比較
それでは塩素処理水と、コントロール水(水道水を活性炭処理後に連続曝気した脱塩素水道水)いわゆるカルキ抜きした水と比較をしてみると、孵化率はそれほどの違いは出ませんでした。
まとめ
水道水とカルキ抜きの水での孵化率の違いはほとんど出ませんでした。
今回の結果から、メダカの飼育水は担体処理水や2 次処理水に近いものと考えると、飼育水でそのまま孵化をさせるのはよくないのかもしれません。
卵を孵化させる時の水は、水道水かカルキ抜きした水を使用するのがいいでしょう。