メダカ飼育において、繁殖は大きな楽しみのひとつです。
せっかく産んでくれた卵を無事に孵化させるために、どのような環境が好ましいのでしょうか。
今回は、メダカの卵の孵化についてまとめました。

卵の確保

産卵床についたメダカの卵

産卵床や水草に卵をつけたら、親魚から隔離します。
メダカの親魚は自分の卵や産まれたばかりの稚魚を食べてしまいますので、別の容器に移すか、浮かせるタイプの隔離ネットなどで、卵の安全を確保してあげましょう。
無精卵水カビの原因になりますので、見つけ次第除去します。
卵を個別に採卵する場合は、卵の表面の付着糸もカビの原因になりますので、ガーゼやウェットティッシュの表面を転がすなどして除去した方が良いでしょう。
卵を触る際は、菌の付着を防ぐために手を洗うようにしましょう。

孵化の条件

時間

壁掛けのカレンダー

孵化までの時間は、水温に依るところが大きく、水温(℃)×日数=250℃を目安に孵化すると言われています。25℃ならば10日程度で孵化する計算です。
水温が低ければ孵化までに時間がかかり、水温が高くなればはやく孵る傾向にあります。

水温

水槽の中の水温計

しかし、250℃(水温×日数)で孵化するなら、水温を極端に高くすれば早く孵るのかといえばそうとも言い切れず、あまり水温が高すぎると、奇形のメダカが産まれたり、孵化そのものができなかったりと、稚魚の生存率卵の孵化率が低下してしまうようです。水温が低すぎる場合も孵化率が低下します。
やはり、親のメダカが好む水温(24~28℃)の孵化環境を整えるのが理想です。
『メダカ及金魚卵の孵化日數と水温との關係』の実験においては、18~25℃で管理した卵は8割以上の孵化率を見せるのに対し、30℃以上の高水温・14℃以下の低水温で管理した卵の孵化率は著しく低く、また孵化後の生存率も低いことが確認されています。
夏季に屋外で孵化させるのであれば、直射日光を避け、水温が上がりすぎないような管理が必要です。
水温の上がらなくなる冬季は、室内での加温環境の整備が必要になります。

水質

蛇口から出る水道水

水質については、

水温をいくら一定に調整しても、排泄物が多く、溶存酸素が少ないなど水質が悪いと発生速度を著しく乱してしまう

大学教育出版:『メダカ学全書』より引用

とあり、それを裏付けるように、水質と孵化率に関わる研究結果も得られています。
そのため、親魚の飼育水をそのまま孵化用水として使用すると、孵化率の低下を招いたり、孵化までの時間を変調させてしまうことがあります。

太陽光

卵の孵化にも光は必要です。 自然環境下では、春から夏の期間にかけてメダカの産卵~孵化は行われます。
冬場や室内で孵化を促すには、常に明るい(または暗い)環境よりも、定期的に明暗を切り替えた環境(1日14時間程度の照明)の方が、春夏の日照時間を再現する意味もあり、卵の孵化率は高くなります。
孵化の際に必要となる酵素が光の刺激の影響を受けるため、明暗のある環境では、明るい時間帯に孵化することが多いようです 。

エアレーション

エアストーンによるエアレーション

卵も呼吸を行っていますので、放っておけば飼育水中の溶存酸素量は減少しています。
屋外飼育の場合、水面が風などで水面が波立つことによって水中に酸素が溶けていき、卵自体も水流の刺激によって孵化が促されます。
室内ではこのような作用は起こりにくいため、エアレーションを行うことで、水中の酸素量の確保、水流の刺激による孵化の助長が期待されます。
ある程度は換水でまかなわれますので、絶対に必要というわけではありませんが、室内での孵化率が悪い場合は試してみるといいかもしれません。
※孵化した針子は強い水流に弱いので、エアーの強さは調整が必要です。

まとめ

メダカの卵は、本来産卵~孵化が起こる春夏なら、屋外で問題なく孵化するはずです。
室内飼育の場合や秋冬の期間でも、春夏における自然環境をイメージして環境整備をしてみると、孵化率に良い影響が起こるかもしれません。

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