メダカ飼育に良いと言われるグリーンウォーター(青水)。
しかし、そもそもグリーンウォーターとはなんでしょうか?また、なぜメダカに良いと言われているのでしょうか?
今回は、そんなグリーンウォーターについてご紹介していきます。

グリーンウォーターとは

グリーンウォーターを泳ぐメダカ

グリーンウォーターとは、植物プランクトンが大量に発生した水のことです。
植物プランクトンは肉眼では確認できないほど小さなものですが、大量に集まることで、葉緑素によって水全体が緑色に見えてくるのです。

グリーンウォーターのメリット・デメリット

メリット

水面の水草の近くを泳ぐメダカの稚魚

植物プランクトンそのものや、植物プランクトンを捕食する動物プランクトン(ミジンコなど)が、メダカの餌となります。
メダカは胃腸がなく、エサの食いだめができないため、飼育水に餌が発生している状態である=いつでも餌を食べられる状態であるグリーンウォーターは、飼育に適しています。
1日5回程度の餌やりが理想とされている稚魚の育成において、補助的に利用できるため、時間の確保が難しい人に向いています。。

水質の維持

メダカのフンや餌の食べ残しから発生するアンモニアは、濾過バクテリアによって亜硝酸、さらに硝酸へ分解されます。分解されるごとに毒性は弱まっていきますが、飼育水中に多くなると、メダカの体調不良を引き起こすおそれがあります。
植物プランクトンは、光合成を行う際に、この有毒な物質を利用するため、水質の悪化防止につながります。

デメリット

見た目

濃いグリーンウォーター

飼育水が緑色になりますので、屋内のガラス水槽などで、メダカを鑑賞して楽しみたい方には不向きです。
また、メダカの姿が確認しづらいため、病気の発症や、天敵(ヤゴなど)の混入の際に発見が遅れてしまうおそれがあります。

酸欠

エアーポンプ

植物プランクトンは、光のあたる日中は光合成を行って酸素を発しますが、夜間はメダカと同様に酸素を利用して呼吸を行います。
そのため、濃すぎるグリーンウォーターは、メダカの酸欠を招くおそれがあります。

グリーンウォーターの種類

植物プランクトンは3種類に大別され、グリーンウォーターの性質も異なります。
発生している植物プランクトンによっては、メダカ飼育に適さないこともあります

緑藻

グリーンウォーター

緑藻類は、陸上植物に近い性質を持っています。
種類にもよりますが、14~26℃程度の水温で発生しやすい植物プランクトンです。
グリーンウォーターのもととして代表的なクロレラも緑藻類に属し、メダカ飼育に理想的なグリーンウォーターになります。
基本的に、気持ちの悪い臭いはありません。

珪藻

構成される葉緑素の違いから、緑藻類に比べて茶色がかった色をしています。 緑藻類よりも低い水温を好み、 飼育水中の有機物が増えてくると、発生しやすくなります。 気温が下がってきて、グリーンウォーターが茶色く変色してきた場合が、珪藻類の割合が増加している可能性があります。
栄養として脂肪を多く含み、動物プランクトンの育成に適しています。

藍藻

アオコの浮かぶ水面

藻類よりも菌類に近い性質をもち、シアノバクテリア(藍色細菌)とも呼ばれています。他の藻類に比べ高温を好み、夏から秋にかけて、浄化度合いの低い、有機物が多い環境下で多く発生します。
異臭や、魚類をはじめ、家畜や野生動物に対して有毒な物質を含有するものも確認されており、メダカ飼育には不向きです。
群体をつくり大きくなるため、動物プランクトン(ミジンコ)の繁殖のための餌にもなり難いです。
青臭いカビのような悪臭がしますので、臭いで判別が可能です。

まとめ

メダカ飼育に適しているといわれるグリーンウォーター。
メリット・デメリットや種類による性質を理解したうえで、飼育環境にあわせて使用してみましょう。

友だち追加