メダカの様々な体型の中でも、ヒカリ体型と呼ばれる尾びれが両型尾と呼ばれるひし形のようになっている体型があります。今回は、ヒカリ体型のメダカの作り方やオスメスの見分け方まで紹介していきます。
目次
メダカのヒカリ体型とは
ヒカリ体型の特徴は、背骨を中心に上下対称になっている部位があることです。上から見たときと、横から見た時の特徴を見ていきましょう。
上から見た時の特徴
上から見た時の特徴は、背中が光って見えることです。これは、腹側の光っている遺伝子が背中側に現れたことによって光っているように見えるのです。
横から見た時の特徴
尾びれが両型尾と呼ばれるひし形のようになっており、背骨を中心に腹ビレと背びれが対称になっています。
ヒカリ体型はシーラカンスに先祖返り!?
ヒカリ体型のこの特徴のあるひし形の尾びれ。生きた化石とも呼ばれるシーラカンスにとても似ていませんか?
野生型メダカは典型的な正型尾を持つが、Da変異体の尾ひれは尾端が屈曲せず、古代魚や四足動物へつながる肉鰭類(シーラカンスなど)の尾の形態(両型尾)に類似している。
出典:東京大学動物発生学研究室より引用
正型尾と呼ばれる通常のメダカの尾びれの方が、ヒカリ体型の尾びれと比べると遊泳力では上回っていることを考えると、ヒカリ体型のひし形は、通常のメダカから進化したものではなく、退化したものと捉えるのがいいのかもしれません。
ヒカリ体型の作り方
ヒカリ体型のメダカはどのように作ればいいのでしょうか。
今のヒカリ体型のメダカが出回っているのは、名古屋大学理学部の富田秀夫元教授が偶然野生の中で発見し、その個体を繁殖させたものです。
つまり、通常体型の中からヒカリ体型を作出するのはとても難しいでしょう。
近年のメダカブームもあり、ヒカリ体型のメダカはペットショップやホームセンターなどでも流通するようになりました。ヒカリ体型を作るのは、購入してきた個体から繁殖させる方が良いでしょう。
ヒカリ体型のオスメスの見分け方
ヒカリ体型のオスメスの見分け方は、通常体型のオスメスの見分け方と比較して、非常に難しいです。通常体型のメダカであれば、背びれ、胸びれ、腹びれなどでオスメスを判断しますが、ヒカリ体型の場合、その特徴であるヒレが通常体型のメダカと異なるため分かり辛くなっています。今回は、最もわかりやすいポイントを、横見と上見で1箇所ずつ紹介します。
横からオスメスを見分ける場合
ヒカリ体型のメダカは、背びれの切れ込みが有るか無いかで判断するのが最もわかりやすいでしょう。
上からオスメスを見分ける場合
上からの場合は通常のメダカと同じように見分ける事ができます。注目すべき点は口の形状です。
オスのほうが口先が平らになっており、メスは口先が丸みを帯びています。
オスメスの見分けがつきにくいヒカリ体型のメダカも、横見と上見との複合的な判断で行うと、見分けがつきやすくなるでしょう。
まとめ
鉢などに入れて上から見ることが主流だったメダカですが、横から見ても美しいこのヒカリ体型は、室内での水槽飼育などでとても人気があります。
背曲がりなど出やすいヒカリ体型のメダカですが、ぜひオスメスを見分けることにもチャレンジしてみて、繁殖を楽しんでください。