メダカ飼育で一番大事なのは飼育水です。実はその飼育水の正しい水換えの頻度は飼育環境やメダカの状態によって異なるのです。今回は、メダカの正しい水換えの頻度について解説していきます。

水換えが必要な2つの要因

アンモニア

ドクロとアンモニア

メダカの排泄物には有害なアンモニアが含まれています。このアンモニアは無色透明なため、どのくらい水槽に溶け込んでいるのか目視での判断はできません。ですので、このアンモニアを取り除くために定期的な水換えが必要なのです。

排泄物や食べ残し

汚れている水槽

排泄物や食べ残しからアンモニアのような有害物質が出るだけでなく、水カビなどが発生する原因にもなります。水換えを行う時は排泄物やエサの食べ残しも一緒に掃除するのがいいでしょう。

水換えに便利な道具

水槽掃除用ポンプ

・ポンプ…水槽内の水と、メダカの糞やエサを吸い上げるものです。
・バケツ…ポンプで吸い上げた水を受けるためのものです。
この2つがあれば効率的に水換えができます。

どのくらいの頻度で水換えすればいいの?

水換えの頻度は、バクテリアの有無で変わります。バクテリアの有無は、水槽に底砂を敷いているかどうかや容器をスポンジ等で掃除しているかで大きく変わってきます。

底砂を敷いている水槽の場合

水槽を泳ぐメダカ

水換えは3〜4日おきにすることをおすすめします。毎日水換えしなくても、底砂に付着したバクテリアがある程度アンモニア等を分解してくれるからです。立ち上げたばかりの水槽でしたら、市販のバクテリアでいいので添加することをおすすめします。
水換えのやり方は、ポンプを使って、底に落ちているメダカのフンやエサの食べ残しとともに水槽の1/5の量の水を交換します。

底砂を敷いていない水槽の場合

メダカと水草

毎日の水換えをおすすめします。毎日水換えをしなければならない理由は、バクテリアが極端に少ないからです。
バクテリアは水中も漂っていますが、どこか捕まるところがないとうまく活動できません。水槽でメダカを飼育している場合、観賞用にガラス面もきれいにしてると思われます。実はきれいなツルツルとしているところにはバクテリアは捕まることができないのです。よってバクテリアがうまく働くことができず、アンモニアはたまる一方になってしまいます。
水換えのやり方は底砂を敷いている水槽と同じです。毎日水槽の1/5の量を交換するようにしましょう。

容器を洗わず使用している場合

水草が入っている容器に水を注ぐ

NVボックス等を使ってメダカを飼育している場合は、容器の中にバイオフィルム(菌膜)があるかどうかが重要です。容器の中を触ってみて、ヌルヌルしていればそれがバイオフィルムです。バイオフィルムが存在していれば、バイオフィルムにバクテリアが付着することができます。よって、この場合の水換えは、3〜4日おきの水換えで十分です。
立ち上げたばかりでしたら、バイオフィルムが付着するまで毎日容量の1/5の水換えをおすすめします。

どのような水を使えばいいの?

メダカの成魚の場合、水道水をそのまま使える場合があるのをご存知でしょうか。

蛇口から出る水道水

都市の水道水は貯水場で殺菌剤(塩素)を加えて飲料水として処理されたものである。このため、特に幼若なメダカや系統的に塩素に敏感なメダカに水道水を道いる場合、混入している塩素を除去する必要がある。その除去のためには、直射日光下に1日以上汲み置くか、ハイポ(チオ硫酸ソーダ)を0.1〜0.3g/10ℓ(50ℓに結晶1つ)の割合で溶かす。ふつう汚物を吸い出すための1/5以下の部分的換水には、このような処理をしなくても、成魚の場合は全く影響はない。

出典:株式会社大学教育出版
メダカ学全書より引用

つまり、メダカの成魚を飼育している飼育水の量の1/5の量であればカルキ抜きをしていない水道水を使用しても全く問題ないのです。
メダカの幼魚や、メダカの種類によっては使用できない場合もあるようですので、心配な方は予めカルキを抜いて準備しておいた水や、カルキ抜き剤を添加した水を使うことをおすすめします。

まとめ

メダカの水換えはバクテリアを基準に行うことがわかりました。自分が育てている環境がバクテリアが存在しやすい環境なのか、しにくい環境かで水換えの頻度も変わります。
冒頭でも述べたようにメダカにとっては水が一番大事です。メダカのためにもきちんと水換えを行い、楽しいメダカの飼育をしていきましょう。

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