本来、冬の期間は産卵・孵化が行われないメダカ飼育ですが、加温をすれば卵を孵化させることが可能です。
今回は、室内加温での卵の管理方法と孵化までの過程をまとめました。
管理方法
採卵
加温飼育で産卵させた楊貴妃の卵を使用します。
卵は水道水で手洗いしたあと、指でつまんで採卵しました。
採卵は、産卵3日後からはじめ、その後は3~4日に1回の頻度で行っています。
産卵床を直接容器に浮かべて孵化させる方法もありますが、今回は100円均一で購入したタッパーに移して管理しました。
孵化環境
ヒーターで加温、エアレーションで攪拌している容器に、採卵したタッパーを浮かべて管理します。
ヒーターは26℃自動設定ですが、実際の水温は22~24℃をいったりきたりしています。250℃(水温×日数)が孵化の基準とされていますので、水温だけで言えば最長でも12日あれば孵化するはずです。
照明は一般用のLEDバーライトを使用し、8時~23時の間のおよそ15時間照射しています。
水
水換えは基本的に毎日行いましたが、 卵のカビ予防のため、採卵から5日程度は、カルキ抜きをしていない水道水をそのまま使用しました。
孵化が近くなった容器の水換えは、カルキ抜きした水で行っています。
結果
採卵から1週間程度で孵化がはじまりました。
親魚容器の水温も22~24℃で推移していましたので、産卵から計算すると、24℃×11日=264℃で、孵化までの期間としては妥当だったかと思います。
まとめ
冬場でも、加温した環境では卵を孵化させることができました。
1度孵化が始まると、連日5~10個程度の卵が孵るようになりました。
しかし、後から採卵した卵の方が先に孵ることもあり、容器よって水温や光量、水質や酸素量など、孵化にかかる条件に微妙な違いがあったのかもしれません。
参考~孵化までの卵の様子~
楊貴妃メダカの卵の、採卵直後から孵化までの見た目です。ご参考までに。
産卵後1日~4日
産卵直後の卵はほとんど透明です。中に油滴が見えるものもあります。
産卵から時間の経っているものには、目が黒い点のように見えています。
産卵後4日~8日
ほとんどの卵に目が確認できます。
成長の早いものは、目の周りに色がのってきました。
産卵後8日~
ほとんどの卵に色がのっています。
針子としての体や、卵の中の動きが確認できる個体も増えてきます。