白メダカはホームセンターやペットショップなど、メダカを売っているほとんどの売り場で見かけることのできるとても人気のあるメダカです。
今回は、白メダカの値段から、通常のメダカと比べて繁殖方法や寿命は違うのか、そして、遺伝子から見る2種類の白メダカまで紹介します。
目次
白メダカの値段の最安値は148円!?
白メダカの値段の基準を決めるものは何なのでしょうか。
白メダカと一言で言っても、繁殖業者と、エサまでこだわっているブリーダーが育てている白メダカでは体型にまで違いが大きく出てくるものです。ブリーダーが育て上げた数千円もする白メダカもいますが、今回は近所でも購入できる白メダカの最安値を調べてきました。
調査の結果、筆者の住んでいる地域での白メダカの最安値は1匹148円(税抜)でした。
白メダカの寿命と繁殖
白メダカは通常のメダカと比べて、寿命や繁殖方法に違いはあるのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
寿命について
通常のメダカと同じく、寿命は2年半〜3年ほどです。筆者が育てたメスの白メダカで最も長生きした個体は4年半です。白メダカだからと言って特別寿命が長いわけでも短いわけでもありません。
繁殖について
通常のメダカと同じく、繁殖方法も変わりません。メダカは品種改良がすすみ様々な色がありますので、いろんな色と掛け合わせて繁殖させるのも面白いでしょう。
白メダカだけを産ませたいのであれば、白メダカ同士で繁殖させてあげて下さい。
なぜ体が白いのか
自然に生息しているメダカの体は黒っぽい体色をしているのに対し、白メダカの体色はその対極にあると言えます。
ではなぜ、体色が白色になるのでしょうか。それは、変温動物に存在する色素胞とよばれる色素細胞が関係しています。
白メダカ(bbrr)において黒色素胞は存在するが、黒色素を含んでいない。
大学教育出版:『メダカ学全書』より引用
つまり、黒色素胞はあるのに、黒色素胞が黒の色素を持っていないため黒くなることができないのです。更に付け加えると、黄色の色素のない黄色素胞も持っています。
ウロコに関しては、黒色素胞も黄色素胞も含まれていません。
2種類の白メダカ
白メダカは2種類あります。それは、色消し因子(ci)と呼ばれるものを持っているのか、いないのかで分類されます。それでは2種類の白メダカを見ていきましょう。
白メダカ(bbrr++)
これが一般的に白メダカと呼ばれるものです。白メダカの歴史はとても古く、江戸時代に発行された梅園魚譜に詳細な図まで記されています。
ミルキーメダカ(bbrrcici)
+の代わりにci因子が加わると、黄色素胞内のプテリンとカロチノイドの蓄積が不完全に抑制され、白色素胞の形成が3〜4倍も促される
大学教育出版:『メダカ学全書』より引用
白メダカと比べて、特に白さが際立っています。
1969年頃には岡山の竹内哲郎博士によって作出されています。現在は、その直系ではないですが、遺伝子型は同じメダカが、ピュアホワイトという名前で販売されています。
まとめ
白メダカは歴史も古く、昔から日本人に愛されてきたメダカです。現代ではホームセンターでお手頃価格で入手できるなど、昔と変わらず身近な存在と言っていいでしょう。
そんな白メダカも遺伝子型まで解明され、品種改良された白の際立つ美しい個体も作出されています。
ぜひ皆様も、この歴史ある白メダカの飼育にチャレンジしてみてください。