メダカを室内飼育で楽しんでいると、水槽を照らすライトはつけっぱなしの方がいいのか悪いの気になりますよね。
今回は、つけっぱなしにするかどうかだけでなく、自然界のメダカの習性から見た飼育下でライトをどうするべきか紹介していきます。
つけっぱなしの方がいいの?悪いの?
ライトのつけっぱなしはよくないと言えます。それは、自然界に生息しているメダカの生活リズムが太陽光によって左右されているからです。
最も光に左右されるのは、メダカが生きていくのに欠かせない食性、産卵そして卵の孵化の3つです。この3つは太陽光だけでなく、室内でも光の明暗そのものに反応します。
それでは、光がメダカに対してどのように作用しているか見ていきましょう。
メダカの生態
食性
メダカの食餌行動は光によって左右されています。
食餌の活動リズムをみると、野生メダカは水温よりも光の変化に依存する昼行性である。あたりが明るくなると同時に活動を開始し、12〜14時ごろピークに達する。
出典:『メダカ学全書』より引用
冬場を除きますが、最低水温の日の出直後から食べ始め、最高水温に届く前までには消化器官内にエサがたくさん入っていることが多いようです。
やはり水温ではなく光による影響の方が大きいのでしょう。
産卵
メダカは、自然環境(屋外環境)において、日照時間が12~13時間以上となる春から夏にかけて産卵を行います。
光は水温とともに産卵に必要なホルモンの分泌をコントロールしており、室内においても、この環境を疑似的に再現することで、産卵をさせることが可能です。
孵化
卵の孵化にも光は必要です。 自然環境下では、春から夏の期間にかけてメダカの産卵~孵化は行われます。
室内飼育でも、明暗の周期はメダカの孵化に影響を与えます。
メダカの卵を、恒暗・昼夜・恒明(原文まま)環境で孵化させた実験(『サケ・メダカの孵化・成長と光質の関係』)では、昼夜(明暗)環境が、孵化率・孵化後の成長率・生存率において優れた結果が報告されています。
卵殻を溶かす酵素の分泌が光の刺激の影響を受けるため、明暗環境では、明るい時間帯に孵化することが多いようです 。
まとめ
メダカにとって光は大切な要素であり、明暗の周期性はメダカの生活に影響を与えます。
室内飼育下においても、ライトによる明暗をつけてあげて自然環境を再現してあげることが、メダカの生態に合っているのかもしれません。
ただ、自然環境下でも、天候などの要因により明確な明暗周期の明確でない期間は存在します。数日程度、規則性から外れた点灯が行われても、すぐにメダカに悪影響を及ぼす可能性は低いので、あまり神経質になりすぎず、メダカの室内飼育を楽しんでください。