メダカへのエサやりをしていると、いつもは水面で広がるはずのエサが広がらなくなったりすることはありませんか。水面に油膜が張っているとエサが広がらなくなったりするだけでなく、見た目やメダカへの影響が気になりますよね。今回は、油膜が出る原因や、油膜が起こす問題、そして、対策まで紹介します。
目次
油膜が出る原因
油膜が出てしまう原因は、タンパク汚れです。タンパク汚れから水面に油膜が張ってしまうのです。では、このタンパク汚れはどこから来るのでしょうか。
エサ
メダカに与えているエサにはタンパク質が含まれています。筆者が与えているエサを例にすると、このエサの成分の51%以上はタンパク質でできているようです。
エサを与えすぎて食べ残してしまうと、残ってしまったエサはタンパク汚れになり、油膜が発生してしまう原因になります。
死骸
飼育している水槽や容器内に死骸が出た場合、それがタンパク汚れとなります。死骸はメダカやスネールと呼ばれる貝類はもちろんですが、水草や目に見えないバクテリアも含まれます。
水槽内のバランス
水槽内のバランスが崩れることも原因です。水槽内のバランスとは、水温、溶存酸素量・二酸化炭素などです。いわゆる水質に直結している要因です。これらが崩れるとバクテリアが死滅することがかなり多くなり、その他の死骸が出てしまう要因の一つです。
水槽内の水草を減らしたりトリミングをしたりすると、今まで消費されていた二酸化炭素が増えたり、ヒーターを取り外した際は温度変化でバランスが崩れます。その他にも、水槽内に設置しているフィルターやオブジェクトの撤去などでもバランスが崩れたりします。
油膜が起こす問題
油膜が起こす問題は、水面が空気と触れなくなることです。
水面は常に空気と触れ合うことで酸素を取り込んだり、水を蒸発することで水温を保つ性質があります。この機能が失われることは、メダカの飼育水槽にとって大問題といえます。
油膜への対策
油膜への対策はいくつかありますが、違いは短期的なのか中期的なのか長期的なのかの違いです。それぞれの対策を見ていきましょう。
短期的
油膜が浮いている水槽や容器にティッシュやキッチンペーパーを浮かべて取り除く方法です。しかし、この対策は浮いている油膜を取り除くことはできますが、油膜発生の根本的解決にはなりません。
中期的
水面の何かをムシャムシャしているスネールです
— めだかやベース (@medakayabase) March 9, 2020
油膜でも食べてくれてるのかな?#メダカ #貝 #タニシ #スネール #水槽 pic.twitter.com/YEXAB5vF8H
水換え
水換えは、エサが残っている場合や死骸の除去に効果的です。それだけでなく、水槽内のバランスを再び取り戻せるかもしれません。
油膜取りの機材導入
水面に浮いている油膜を吸い取り、内部フィルターで濾過してくれます。しかし、1万円前後するものもあり、コストもそれなりにかかるだけでなく、水槽内に設置するので見た目も悪くなります。
油膜を食べてくれる生き物を導入
スネールと呼ばれる貝を導入することをおすすめします。油膜だけでなく、水質悪化につながるメダカのフンなども食べてくれるので相性は良いです。
ブラックモーリーという油膜を食べる観賞魚もいますが、メダカとの混泳はオススメしません。メダカは平気な酸性の水に極端に弱かったり、縄張り争いでケンカになる可能性もあるからです。
長期的
バクテリアを安定させる
バクテリアは水質が急に変わると死んでしまいます。急な変化とは、水温が急に下がったり酸素が急に減る、二酸化炭素が急に減るといったことです。これはヒーターやエアレーションで解決できることが多いです。
寒い時期のヒーターは温度を一定に保ってくれます。エアレーションは夏場であれば水温を下げやすくなったり、バクテリアに必要な酸素や二酸化炭素を供給してくれるだけでなく、水を滞留させることなく動かしてくれます。
まとめ
油膜は水槽のちょっとした変化で発生します。油膜が張ることは水槽にとってデメリットといえます。その解決に今回紹介した短期的〜長期的対策が有効ですので、ぜひ試してみてください。