もっと卵を産ませたい、もっと稚魚の生存率をあげたい、もっと大きな成魚にさせるためのメダカ繁殖のコツを紹介します。メダカは簡単に飼育できる反面、奥が深い生き物です。その中で、ひとつ上のメダカの繁殖を目指す人は多いはずです。それでは、メダカを繁殖させるコツをみていきましょう。

もっと卵を産ませるコツ

メスは飢餓状態でなければ卵を産んでくれます。もし飢餓状態でも、卵を産んでくれるような体に戻すことができます。

メダカは飢餓状態にあったものでも、25〜28℃、連続光下で、十分な餌を与えれば2週間前後で産卵するようになる。

出典:株式会社大学教育出版
メダカ学全書より引用

では、通常の個体より多くの卵を産ませるにはどのようにしたらいいのでしょうか。
それは、1日に何回も餌を与えることです。5分程度で食べ終わる量を2時間おきに与えることでたくさん卵を産んでくれるようになります。
メダカは水面に浮いているエサを食べるのを得意としています。もし、食べ残しがあればエサが水分を含んでしまい底に沈んでしまって水質の悪化に繋がり、メダカが産卵してくれなくなりますので注意しましょう。沈んでしまったエサは、フンとともにスポイトで吸ってあげれば水質悪化を防ぐことができます。

メダカ容器の底のフンをスポイトで吸う

1日に何度もエサを与えることが難しい方は、外出用のエサを与えるのもいいでしょう。長時間浮上し、12時間経過しても形が崩れず、水質も悪化させにくいのでおすすめです。

メダカの餌

もっと孵化率をあげるコツ

孵化率をあげるコツは、飼育水から離し、新しい水を入れた容器で孵化させることです。
下水処理水の実験が有りますが、一言でまとめると、汚い水ときれいな水では孵化率は6倍以上も違います。新しい水は水道水でもカルキ抜きの水でもどちらでも構いません。実験では二つの水の孵化率の差はほとんど有りません。
別の容器に移すことによって、卵を親が食べることから守ることもできます。別の容器に移すときはついでに無精卵は取り除くようにしましょう。

別々に分けられためだかの容器

もっと稚魚の生存率をあげるコツ

メダカの稚魚が死んでしまう原因は大きく2つです。1つは環境変化、もう1つは餓死です。
この2つの要因を取り除くことによって稚魚の生存率をあげることができます。では、具体的にどのようなことをすればいいのかと言うと、水換えをせず、グリーンウォーターで育てることです。
卵の中の環境と水中の環境は大きく違います。その環境に慣れさせるために、水換えはしない方がいいでしょう。そしてグリーンウォーターの中で育てることによって餓死を防ぐことになります。
卵から孵化した容器の水を換えるのではなく、グリーンウォーターを足していけばいいのです。

水面を泳ぐ3匹のメダカの稚魚

もっと大きな成魚にさせるコツ

無事にメダカの稚魚が育ってきたら、大きく育ててあげたいものですね。
もっと大きな成魚にさせるコツは、2匹で10リットル以上の容器で飼育することです。
大きな容器に合わせるように、メダカの体格も大きくなっていきます。
また、大きな容器で飼育することによって背曲がりなどの奇形も出にくくなります。ヒカリ体型と呼ばれる尾びれに特徴がある品種は、特に背曲がりが出やすい品種です。この品種も大きな容器で少数の個体を飼育することによって背曲がりの数を減らすことができます。

ヒカリ体型のメダカ

まとめ

卵から成魚になるまでにいくつかのコツを抑えることができれば、格段に繁殖力が上がります。一つ上のメダカの繁殖を目指したい方は、実践してみてはいかがでしょうか。

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