水質の悪化は、成魚のメダカであっても体調を崩したり、死んでしまう原因のひとつです。
同様に、水質の維持は稚魚飼育においても重要な要素です。
水質の維持に効果的である水換えは、メダカの稚魚には必要なのでしょうか。

水換えは必要?

バケツに汲み置きした水

稚魚は体も小さく、成魚と同様の水換えを行うと、隔離や排水時の事故・ストレスや大量換水による水質変化で死んでしまうリスクがあります。
水換えにかわる水質維持として、掃除と足し水をおこなった方がいいでしょう。

水質悪化を防ぐには

底面の掃除

容器の底をスポイトで吸う

容器の底面には、フンや餌の食べ残しなどが溜まっていきます。
放置することで水質の悪化につながりますので、スポイトなどを使用して除去します。

足し水

水草が入っている容器に水を注ぐ

飼育水は、掃除の際の排水や気化によって、少しずつ減っていきます。
水量が減少すれば、その分水質の悪化も早くなります。飼育水量の維持のためにも、減った分の足し水は必要です。
足し水の際は水温を合わせたうえで、少量ずつ行いましょう。

給餌

指で潰したメダカのエサ

市販の餌の場合は用法用量に従ってすぐに食べられる量(~5分程度)を与え、食べ残しがでた場合は、スポイトやティッシュ等で回収しましょう。
また、稚魚の餓死を防ぐためにはグリーンウォーターPSBを使用した飼育が有効です。

グリーンウォーター・水草

グリーンウォーター

植物プランクトンや水草は硝酸塩を栄養にしていますので、水質悪化の緩和に効果的です。
稚魚の飼育にグリーンウォーターを使用する場合は、酸欠とヤゴなどの天敵の混入に注意が必要です。水草も、過剰な投入は酸欠を招くおそれがあります。
また、赤玉土バクテリアのすみかとして優秀ですが、リンを吸着する性質があるため、併用するとグリーンウォーターが消滅するおそれがあります。

貝(タニシ・ラムズホーンなど)

レッドラムズホーン

タニシやラムズホーンなどの貝(スネール)は雑食性であり、容器内のコケなどの他にも、メダカのフンや餌の食べ残し、死骸など、水質を悪化させる原因を食べてくれます。 フンがバクテリアのすみかとなることもあり、水質の維持に有効です。
ヒメタニシの場合、 濾過摂食により飼育水中の栄養分を摂食するため、水質の悪化を緩やかにします。一方で、植物プランクトンも食してしまうので、グリーンウォーターと併用すると、クリアウォーター化させてしまうおそれがあります。

まとめ

メダカの稚魚飼育に成魚同様の水換えは不要ですが、水質の維持は重要な要素です。
稚魚に適した管理を行って、きちんと成魚まで成長させてあげましょう。

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