メダカを飼育していると、いつの間にか数が減ってしまうことがあります。
実際に消えてしまうわけはありませんので、いなくなってしまうことには原因があります。
今回は、メダカが消えたように見えた場合、考えられる原因とその対策についてご紹介します。
天敵による捕食
小動物・鳥類
メダカを食べる生き物による被害で、主に屋外飼育の場合に発生します。
小動物や鳥類など、メダカを捕食する生き物は多くいます。2020年3月には、アライグマによる約1万匹の捕食被害が報道されました。
捕食やいたずらによる被害を避けるには、屋外で飼育している容器に網やワイヤーネットなどで蓋をしてあげましょう。
動物によっては、蓋をずらしてしまうことがあるので、蓋は重さのあるものか、容器に固定できるものが良いでしょう。
水生生物
メダカと同じく水の中で生活する生き物の中には、メダカを捕食するものが多くいます。
水槽や容器に新たにものなどを入れる際には、生体や卵などが付着していないか、注意が必要です。水草はトリートメント、流木の場合はあく抜きの際に対策が可能です。
また、トンボの幼虫であるヤゴは屋外におけるメダカ飼育において、代表的な天敵になります。トンボは、水中に産卵するため、気づかないうちに飼育容器に混入してしまいます。
目の細かい網などを蓋がわりに使用して産卵自体を予防する、容器の管理を細かく行い混入を確認するなどの対策が必要です。グリーンウォーターによる飼育の場合、発見しづらくなりますので、特に注意が必要です。
飛び出し
メダカは、環境(水質)の急激な変化や、驚いた拍子などに、水面を跳ねて飛び出すことがあります。着水できればよいのでしょうが、場合によってはそのまま容器の外に出てしまいます。
飛び出しを防ぐためには、容器に蓋をすることが有効です。また、容器のぎりぎりまで水を入れず、2cm程度余裕を持たせることでもとびだしを予防できます。
飛び出し行為自体を予防するために、まずは水合わせをきちんと行うことからはじめましょう。
稚魚(針子)が消える
共食い
メダカは基本的には共食いを行いませんが、口に入る程度の体格差のある場合は捕食されるおそれがあります。
成魚と稚魚、稚魚同士でも体格差が激しい個体同士の、同じ容器での飼育は避けた方が良いでしょう。
底床
メダカは驚いた拍子などに、物陰や底床の中などに潜り込んでしまうことがあります。
特に稚魚の場合は、底床に大粒のものを使用していると、隙間に潜り込みやすく、そのまま出られず死んでしまう、または圧死してしまうことがあります。容器の移動中は、メダカも底床も動きますので、特に注意が必要です。
容器の移動時には先にメダカを移動させておく、底床を水切りネットで囲うなどの対策が有効です。
死骸が消える
ミナミヌマエビやラムズホーンなどは、メダカと同じ容器での飼育が可能です。
生きている個体を食べることはありませんが、メダカが死んでしまった場合、その死骸を食べることがあります。目につかない場所の死骸や放置していた死骸、小さな針子の死骸などは、摂食・分解されて消えたように見えることがあります。
メダカの死骸は水質悪化の原因になりますので、発見次第除去することをお勧めします。
盗難
メダカの鑑賞魚としての人気の高まり、高級品種の作出などに伴い、人間によるメダカの盗難被害も多発しています。
飼育の規模が拡大していくに従い、盗難のリスクも高まります。
監視カメラやセンサー照明など、小動物や鳥類だけでなく、人間への対策も必要になるかもしれません。
まとめ
メダカが消える、いなくなってしまうと不安に思うこともありますが、原因がある以上は対策が可能です。
考えられる原因からひとつひとつ対策をしていくことで、メダカが消えてしまうことはなくなるでしょう。